万葉の花 flower story

2019 / 04 / 04  16:21

新元号「令和」の典拠 「万葉集」巻五 815

[曼朱院本]萬葉集の巻五 梅花謌卅二首并序(梅花の歌 三十二首、并せて序) 京都大学.jpg

[曼朱院本]萬葉集の巻五 梅花謌卅二首并序(梅花の歌 三十二首、并せて序) / 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ 

 

<書き下し文>

初春の令月にして(はつはるのよきつきにして)

気淑く風和ぎ(きよくかぜやわらぎ)

梅は鏡前の粉をひらき(うめはきょうぜんのしろきものをひらき)

蘭ははいごの香を薫らす(らんははいごのこうをかおらす)

<訳>

梅の花の歌32首併せて序文

天平二(730)年正月十三日

筑紫太宰府の長官の老人(大伴旅人)の邸で盛大な観梅の宴が開かれた。

時はあたかも初春の素晴らしい月である。

あたりの気配は快く風は穏やかである。

花咲く梅は鏡に向かって美女が粧うおしろいのように白く咲き、

貴人が帯にさげて粧う香袋のように蘭の香りがたおやかに薫っている。

注)珮は佩に同じ、大帯のこと。嚢(のう)に香を入れて腰に下げた。