万葉の花 flower story

2019 / 05 / 30  16:54

「更衣」(6月あじさい)

「更衣」とは、季節に応じて衣服を着替えること。

古代中国(BC2世紀、前漢)の皇帝(武帝)が、立春・立夏・立秋・立冬の節日毎に衣服を着替え、玉を飾り百官を従えて恵方に赴き、その季を迎える行事を行うことによって、自然の規則正しい運行と年穀の実りを祈願したことに由来する。

これは衣服と共に過ぎ去った季節を祓い、気分を替えて新しい季節を迎えることが開運につながるという祓いの意味をもっていた。

日本にも奈良時代に伝来し、陰暦四月朔日と十月朔日を更衣の節として、宮中では装束調度を夏物・冬物とあらためた。

公家は、四月に薄衣(袷)、五月に捻り襲、六月に単襲、八月一日〜十五日は捻り襲、八月十六日〜九月八日は生織の衣、九月九日から生織の衣の綿入、十月〜三月は練絹の綿入の着用を定められ、平安時代以降この習慣が定着していった。十月になって冬装束にあらためるのを「後の更衣」という。

民間でもこれにならって四月に綿入類を袷に着替えた。それが衣替えであり初袷。

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武帝 劉徹。前漢第7代皇帝